2009年03月15日

デロリンマン/ジョージ秋山

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ジョージ秋山「デロリンマン」より、デロリンマン。

飛び降り自殺未遂で顔とアタマが滅茶苦茶になった男は、精神病院を抜け出し、人類を救う為に現われた救世主・魂のふるさとデロリンマンとして人々に愛と正義を説くのであった。…わたしはさけぶ。ひとびとよ魂のふるさとへかえれ!!(自作フィギュアの5作目です)

「デロリンマン」は、ジョージ秋山先生作品の中で「銭ゲバ」の蒲郡風太郎と並んで、最も好きなキャラクターの1人です。昭和40年代中盤のジョージ先生は「銭ゲバ(昭45)」「アシュラ(昭45)」「ザ・ムーン(昭47)」に代表される、ギャグマンガの可愛らしいタッチで描いたシリアスな怪作、問題作を次々と発表し続けました。

「デロリンマン」は昭和44('69)年に少年ジャンプで連載の後、昭和50('75)年から少年マガジンで連載。基本的にギャグマンガであったものの、何しろ主人公が気違いヒーローという事で、ギャグは悲喜劇となって、哀しみや無常感、正義とは? 愛とは? 力とは? 等のテーマを当時の少年読者の胸に投げかけ刻みつけました。

元々初期作品の「パットマンX(昭42)」等でほろ苦い人情悲喜劇を得意とされてきたジョージ秋山先生ですが、この「デロリンマン」は上記3作品他「ばらの坂道(昭46)」「現約聖書(昭45)」らの問題作群が生み出されるターニング・ポイントとなった、礎的な作品にして傑作です。


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そのみたされぬ心

愛と平和に飢え かわいた心よ


わたしに求めよ

わたしが魂をあたえる


わたしは魂のふるさとである


わたしの名はデロリンマン



…バサッ! マントをなびかせるデロリンマン。おおっ、ちょっと格好良いかも。


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しかし後ろから見るとふんどし一丁丸出しのこんな格好。お約束のギャグ(笑)。

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ふるさとは いつでも

心きずついたものを やさしくむかえる


わたしは魂のふるさとである


わたしはさけぶ


ひとびとよ魂のふるさとへかえれっ


自作フィギュアの5作目です。実は今回は痛恨の大ドジを踏んでしまいました。なんと、顔の色というか肌の色を間違えていたのです(笑)。

'99年に出版された復刻愛蔵版表紙を見て作り始めたのですが、そちらでは普通に肌色で着色されていて。後からネットで調べたら、昔の講談社コミックス表紙等では顔が緑色になっているではありませんか。


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気づいた時にはもう顔と頭を作った後だったので、少し悩んだ挙句、えいもうこのままいっちまえ(笑)と、写真撮影後のPCレタッチで色をつけることにしました。いざとなれば復刻版カラーで作ってみましたと居直れば良かろうと(笑)。

といいますか、飛び降り自殺で顔とアタマが滅茶苦茶になったまでは分かりますが、何で肌色まで緑色なんですか。当時小学生だった私はそこまで覚えていませんよ(笑)。あの鬼才ジョージ秋山先生の事ですから、恐らく勢いと情動の赴くままに着色されたのであろうかと推察されますが。

そんなわけでマントのつぎはぎもオリジナルでは色つきなのですが、毒を食らわば皿まで(笑)と、白粘土で作りPCレタッチで人工着色する事にしました。一応、カラーはこれまで作成した粘土から拾った、粘土そのものの色にしてます。


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では粘土制作にあたってまた、前回からの改善点や反省点等をメモしておきましょう。


【制作メモ】

・これまでと同じく顔から作り始めるが、まずは顔のベースとして、3作目の「死神デース」と同様、別粘土のハーティークレイで頭蓋骨を作った。これに厚さ3ミリ程に伸ばしたいつものモデルマジック粘土を被せて形作る。

・一応の顔型を作った後、バランスを見ながら、今回は更にライオンのたてがみの様なデロリンマンの長髪を乗せる芯を、ハーティークレイで形作る。原作のデロリンマンの髪は割りとアバウトに描かれているので、自分なりに立体にするにはどうアレンジするか考え、うねりを持たせる感じにした。出来上がりを想像しながら、それより約3ミリ痩せた芯を頭蓋骨にハーティークレイで盛る。

・そして顔と同じく伸ばしたモデルマジックを被せる。髪の先端は良いが髪の生え際、というか微妙な前髪の上手い作り方に悩んだ。まだ良い方法は見つかっていない。要経験でしょう。


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・さて今回チャレンジしたのは、ハダカの作り方。モデルマジック粘土を初めて触った半年前から、上手い方法はないものかと考えていた。盛り削りが効かず乾きが早いこの粘土を使って1パーツで裸体を作り上げるのはまず無理。なので前回までは「モクメ」の様に半ズボン、足、靴下を履いた足首、といった腰下からだけでも3パーツに分けて作れる様なキャラクターを選んでいた。

1パーツで無理が前提なら、球体関節人形的なテイストで作ってみればどうかと考えた。人形なのだから有りかも知れない。もしあまり上手くいかなくても、このキャラクターはマントのお陰で前からはハダカの関節部分など見えないので都合が良い(笑)。

・・結果、そこそこ悪くない。球体関節を意識して多少大げさに関節部を大きく作ったが、そうしなくとも普通に小さくすればより自然な感じになりそうだ。自分のスタイルがひとつ出来たかも。

・髪の毛とハダカに続いて今回の難問と思えたのは、マント。マントなしの部分が出来上がって気持ちに余裕が出来たので、とりあえず手を動かしながら考えるかと、黒粘土(白を混ぜたややグレー)をお好み焼きの様に丸く伸ばし、適当にバランスを見ながら首の穴の部分を決め、ボディに巻いていく。これも適当に乾き具合を見ながら、皺をつけていった。やり過ぎてひび割れが出た部分もあるが、何とか1発で上手くいった。

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・充分乾かしながら、マントの型を確実にする。ボディに巻いても自立出来る様、時間を置いては調整。完全に乾いた後、薄く延ばした白粘土(黒を混ぜたややグレー)で作ったマントの継ぎはぎ部分を貼り付けていく。継ぎはぎの位置は均等にならず、偏るでもなく、云わば無作為の作為といったバランスで配置、と。何か難しい事考えてます(笑)。・・そして、完成。


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「デロリンマン」では昔の原稿が紛失されているのか、他に事情があるのか復刻本等でも完全収録ではないんですよね。ファンの間では「黒船の章」といわれるその未収録部分も、子供時代に読んでどきどきした記憶があります。完全版が読みたいなあ…。


デロリンマン/ジョージ秋山 
少年ジャンプ 昭44('69)〜
少年マガジン 昭50('75)〜
posted by bonso at 21:11 | Comment(2) | ジョージ秋山
この記事へのコメント
上手ですね。生き生きとしていて迫力があります。

私も当時、KCの厚いコミックス2巻を持っていました。

毎回デロリンマンの誠意が無になって涙している場面で、塀の上等から見下ろすオロ仮面に「オロカモノメ」とあえて指摘させる、魂を無くした現代社会を作者は嘆いていたんでしょうね。
Posted by kkrryy at 2009年03月28日 21:34
>kkrryyさん

こんにちは。いよいよ春になりましたね。KCコミックス、良いなあ。黒船の章の入った完全版が復刻して欲しいですね。

粘土細工の感想、ありがとうございます。私の好きな昭和マンガは市販のフィギュアにないので、とうとう自分で作る様になっちまいました(笑)。

最近はカントー粘土会というサークルに参加して、毎月皆で粘土こねてその後一杯飲って楽しんでますよ。ちょうど明日が横浜でのサークル会なのです。

オロカメンは印象的なキャラクターですよね。デロリンマンを作ったならその内こちらも作るかも・・?
Posted by bonso at 2009年03月28日 22:04
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